平成8年度 委託研究ソフトウェアの 最終成果報告書
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(9) 協調ロボットプログラミング言語/システム
研究代表者:溝口文雄 教授
東京理科大学理工学部経営工学科
本研究は並列論理プログラミングを利用したマルチロボットにおける協調作業
の実現を目的とする。
特に、ロボット間の交渉プロセスを明示的に記述するために、並列プログラミ
ング可能なホーン論理を基本にする。これにより、マルチロボットプログラミ
ングシステムの正当性が支援される。本研究で提案する言語は並列論理型言語
KL1をベースにした並列性や同期を提供する。我々はマルチエージェントタス
クプログラミングを記述できるように、KL1の基で以下の機能を導入する。
- 状況に依存した処理が可能となるように、先読み機能を導入し、論理プロ
グラミングの枠組でリアクティブなプランニングが可能になる。
- 作業対象のシーン分析がマルチエージェントシステム環境の中に埋め込ま
れており、実環境の動的な変化をストリーム通信で認識できるようにしている。
変化が起こると、新しいタスクが発生し、そのタスクはロボットエージェント
間の交渉によって生成/処理される。
- 帰納学習を導入して、協調作業における競合解消やデッドロックの回避の
ための制御ルールを生成する。ルールはロボットの行動を効果的に選択するも
ので、マルチロボット全体の性能を向上させる。
本研究では、散りばめられたブロックを拾って置くという協調作業の典型例を
通じて、以上の機能を実証した。
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