平成8年度 委託研究ソフトウェアの 最終成果報告書 |
状態変化を伴う推論の自動化は人工知能における古典的問題であるだけでなく、 最近のエージェントやロボットのプログラミングにおいても注目されている。 この問題に対する論理的アプローチでは、非単調推論やアブダクションの技術 が応用できることが知られているが、これまでに計算機上で実現評価した研究 はほとんどない。
本研究では、宣言的な高級レベル言語であるアクション言語の処理系を開発す ることで、状態変化を伴う推論の自動化を図る。まず、非決定性アクションや フルーエント間の制約式が表現可能な新しいアクション言語を、Gelfond と Lifschitz による言語 A の拡張形として提案する。
この言語を拡張選言的論理プログラムに翻訳し、昨年度開発した MGTP 上のア ブダクティブ論理プログラミング(ALP)処理系の上で実行する。このために、 ALP システムの効率化も図り、アクション言語の処理効率を向上させることに 成功した。これにより、動的に変化する領域に対する各種の問合せを可能にす るアクション言語処理系が実現できた。
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