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自己評価と残された課題

これまでの研究で、制約に基づく並行論理プログラム解析の枠組とそのさまざま な応用を、理論と実践の両面から示すことができた。

これらの静的解析技術はModed Flat GHC、ないしは強モード体系の下のKL1のた めに開発したものであるが、制約に基づく解析技術は論理型言語に限らず、強い 型体系をもつプログラミング言語に広く適用できる汎用の技術であり、言語パラ ダイムを越えて、今後の幅広い実用化が期待できる。

klint第2.1版は、プログラマのための解析系としてはかなり整備が進み、あとわず かの改良で、最適化コンパイラのための解析系としても使える段階に達した。今 後は、解析情報を用いた高度なコンパイル技法の開発を行ない、KL1言語処理系 の一層の性能向上、および並列分散処理分野での利用の拡大を図ってゆきたい。

静的解析技術の観点からは、昨年度成果の一つである並行論理プログラムの occur-check解析技法[11]の実用化とklintへの統合が、今後の課 題として残されている。

kima第2版は、仕様記述なしにプログラム自動修正を行なう、他に類を見ないシ ステムであるが、修正案の絞り込みや優先度づけなど、kima第1版からは大幅に 機能が拡充されている。今後もプログラム自動修正技術の一般化、高度化を図っ てゆきたい。



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