Apple Newton のような既存の手書きによる図形描画システム では、端点の接続といった簡単な幾何学的制約の充足が実現されているが、平行や合同といった複雑な制約は実現されていない。これまでに提案された図形整形システム[7][5]は、基本的にバッチ的処理に基づくものであり、対話的整形に見られるような高度な対話性は実現されていない。図形要素間の幾何学的制約の自動的推測機構は[6][4]などに見られるが、主にまとまりのある図形オブジェクト間の配置を扱うものであり、本研究のように幾何学的な線画を扱うものではない。インタフェースにおける予測機構に関しては多くの研究が行われている[1]が、ほとんどがユーザの時間軸にそった操作履歴をもとに次の操作を予測するものであり、図形の空間的な規則性をもとに予測を行う本予測機構とは性格が異なる。