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複数候補の自動生成

しかし、このような自動認識機能をもったシステムには、 常に入力の曖昧性および認識の失敗という問題が存在する。

例えば 図 4 a のような入力があった場合には、ユーザの意図した図形として

図 4 b のようなさまざまな可能性が考えられ、一意に定めることが困難である。 また、制約を自動抽出した段階では 決定すべき変数の数に比べて過剰な数の制約がえられることが普通であり、 どのようにして最適な解を得るかが問題となる。

そこで本システムは、制約を解く際に 連立方程式として矛盾しない組み合わせをすべて数えあげ、 それぞれを解くことにより複数の候補の自動生成を行なう。 生成された複数の候補は画面上に表示され、 ユーザは希望する候補を直接タップすることで候補を選ぶことが できる( 図 4 b )。 さらに、現在選択されている 候補の満たしている制約が 視覚的にユーザに示され、よりスムーズな描画作業を実現している。

以上によって、曖昧性の問題が解消され、 認識誤りに妨げられない安定した描画が可能となる。



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