整形処理は、3つの処理モジュールが入力データに対して 順番に処理を行なうことで実現される。 まず、制約抽出モジュールにおいて、入力ストロークと 画面上の図形との位置関係を調べることにより 満たされるべき幾何学的制約が抽出される。 次に、制約解消モジュールにおいて、 抽出された幾何学的制約を解くことによって複数候補が生成される。 最後に、評価モジュールで生成された各候補のもっともらしさが評価され、 もっとも確信度の高い候補が第一候補として選択される。 制約抽出処理と制約解消処理を分離することによって、 各画面上の線分と入力ストロークとの位置関係を調べるという もっとも時間のかかる処理を、 各候補毎に行なうことなく一度で済ますことが可能になり、 処理時間の大幅な短縮が実現される。 本システムで実装されている制約解消系は、 連立を許す線形制約の解消系であるが、 幾何学的制約特有の and 条件の処理や複数の候補を同時に生成する 点が通常のものと異なっている。