KL1 で要求駆動ゴールを扱うためには, ある変数 X を具体化す るゴール Goal の評価を遅延し, X の具体値が必要になったとき に Goal を実行するという機構が必要である. このために, 以下の拡 張を行なった.
要求駆動ゴールは, その出力データが必要なくなれば実行されない. これは 論理的には, まだ証明されていない定理を証明済であるとすることであり, 健全でない実行を許す非論理的な性質 である. しかし, KL1 では論 理的性質よりもデータの入出力関係に注目してプログラミングをすることが多 いため, 大きな問題とはならない. それ以上に, 余分な計算を省ける 可能性があることは大きな利点である.
図2 : 要求駆動ゴールの呼び出し
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