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残された課題

klint第1版からklint第2版への拡張は、kimaへの拡張とは別の技術的課題の解決 を目指したものである。したがって、将来のklintでは、klint第2版の特徴と kimaの特徴(プログラムの層化に基づく解析の局所化と多相概念の一般的導入)を 一つの処理系の中に統合してゆきたい。自動デバッグの研究成果もその中に取り 込んで、プログラム自動修正技術の一般化、高度化を図ってゆきたい。

処理系最適化への応用については、解析情報のKLICコンパイラからの利用が容易 になるように、コンパイラ向けの解析結果出力形式を定めたい。また、今回のルー プ最適化のような技術を実際にコンパイラに組み込むには、処理系依存の性質の 静的解析技術の設計と実装を行なう必要がある。変数の具体化状態解析のほかに、 同期ポイント(具体化検査箇所)移動の正当性検証など、より高度な技術の実装を 行ないたい。

Occur-checkについては、技法をさらに詳細化して処理系を試作するとともに、 実用度を現klintのレベルまでに引き上げてゆくことが当面の課題である。プロ グラムがNSTOであることが効率よく機械的に証明できることの意義は工学的にも 大きく、引き続き研究を進めたい。



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