Java-MGTPは、現在その基本的な機能が実現された段階である。今後、(1)整数、 実数、その他のデータ型の導入、(2)入力節からJavaコードを呼び出す機構の 導入、(3)平行動作可能な部分のマルチスレッド化、(4)アプレット化等、Java の特長を活かして利便性をさらに高めていく予定である。また、弁別木プログ ラムなどの高速化技法の強化も今後の課題である。PTVシステムについては、 ルーペ機能や俯瞰図の描画といった機能拡張を行うと共に、汎用のデータ構造 描画システムとしても発展させていきたい。
法的推論に求められる機能として、ルール間優先度指定があるが、これは、 Kオペレータ用いた変換手法をベースに実現することが可能と思われる。 今後、その意味論および実装法を固めていく予定である。
探索制御やヒューリスティック探索を指示する枠組をMGTPに組み込むために、 Rubik's cube問題を題材として取り上げ、これをいくつかの探索手法を用いて 解いてみた。ここでの知見を元に、今後A*-MGTPやGA-MGTPを汎用的な推論 エンジンとしてまとめ提供していく予定である。