平成8年度 委託研究ソフトウェアの 最終成果報告書

(1) KLIC の実行時システムの改良・拡張

研究代表者:近山 隆 教授
      東京大学 工学系研究科 電子工学専攻


   並列論理型言語 KL1 のポータブルな処理系 KLIC について, 実行時シ ステムを中心とした改良・拡張, および応用領域を広げるための研究を行なっ た。KLIC 処理系の改良・拡張点は多岐に渡るが, 代表的な諸点は: KL1 のメ タプログラミングのためのゴールオブジェクト機構の追加, ゴールオブジェク ト機構を用いた KL1 自身によるトレーサの記述, KL1 自身で記述した遅延タ スク生成方式による半自動負荷分散機構, 抽象実行方式によるオブジェクトコー ド最適化のための KL1 の静的解析系などである。また, 応用領域の拡大のた めには, KLIC 上で動作する並列定理証明系 MGTP に着目し, 原子論理式のサ イズに着目したスケジューリングの改善により証明効率を向上させた。また, MGTP 上の機能論理プログラミング (ILP) システムの構築を行ない, 共有メモ リ並列版の KLIC 上で並列実行による速度向上を確認できた。  



www-admin@icot.or.jp