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ICOT では、人工知能技術の集大成として、またコンピュータの社会へのアプ
リケーションとして、両方の側面から法的推論を研究テーマにあげてきた。ま
ず人工知能のさまざまな技術を融合するという観点からは、事例や推論規則と
言ったさまざまな表現形態を吸収する必要から必然的に論理プログラミングを
拡張することとなり、高階の論理に基づく論理型言語と同時にその言語に基づ
く法的推論システムを表裏一体に作りあげてきた。しかしながら、この法的推
論に特化するという方針のために、論理型言語として、あるいはもっと一般的
に言えば計算機言語としての数学的なセマンティクスがいくつかの点で曖昧に
なったままである。一方で、法的推論の側から生じた動機として、法的知識の
静的記述と動的な推論の両方において状況依存性が重要な指針となるという観
察がある。以上の背景をもとに、本研究の目的は以下の二点とする。
-
状況を導入する。ただし状況とは推論規則やファクトを含むモジュールと異な
り、動的な生成と状況間の和・積などの演算を可能にし、また変数として既知
の状況に束縛されることを可能にする。
-
項が一時的・一回的なイベント (event) なのか恒常的なプロパティ
(property) なのかを区別し、これにより異なるユニフィケーションの手続き
を定義・実装する。
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