平成7年度 委託研究ソフトウェアの概要

(9) 高速仮説推論システム

研究代表者:石塚 満 教授
      東京大学 工学部 電子情報工学科


仮説推論の枠組みは非常に有用であるにもかかわらず広く使用されるに至って いない主要な要因は、速度の問題が克服されていなかったことによるといえる。 本調査研究では、我々の高速仮説推論法の成果を広く使用できる形態のソフト ウェアツール化し、新しい知識処理の枠組みの利用拡大を可能にすることを目 的とする。特に、可能な要素仮説に数値的を重みを付し、この重みの和(コス ト)の最小な解仮説を求める重み付き(あるいはコストに基づく)仮説推論に 焦点を当て、我々が開発してきた準最適解を多項式時間で求める仮説推論法の ツール化を図る。命題論理表現版だけでなく、より豊かな表現能力を提供する 述語論理版(領域限定の述語ホーン節)の重み付き仮説推論に対して、準最適 解計算の多項式時間推論システムを作成する。平成7年度に命題論理表現版の 部分をツール化し、次年度に KLIC を用いた述語論理版を含むシステムとする。


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