平成7年度 委託研究ソフトウェアの中間報告

(10) 演繹オブジェクト指向データベース言語Quixoteの実用化のため の拡張機能の研究

研究代表者:横田 一正 助教授
      京都大学 大学院 工学研究科 情報工学専攻


[中間報告]

1)研究進捗状況
遠隔講義等で使用する質問データベースやスキーマの意味的な問合せについて 要求機能の分析を行ない、新しい Quixote が持つべきの機能を洗い出してい る。Quixote のタスクグループも一回開催した。そこでは IFS としての Quixote がなぜ使用されないかの分析も行なった。

2)現在までの主な成果
要求機能として、ラベルの変数化、複合項化、オブジェクト間の関係に関する 推論機能など多くをリストアップした。そして現在の Quixote との関係は、 それらを追加機能としてもたせるのではなく、ツールあるいはテストベッドと してのメタ機能とすることが必要であることを確認した。つまり Quixote 自 体を完結したものとするのではなく、利用者にとってオープンな言語としての 性格をもたせる予定である。また現在の Quixote の問題点としては、実装の 全体を知る人がいないことで、システムの改善の困難さが指摘できる。このた めの対処としては、micro-Quixote の実装方式の解析と問題点の明確化、 big-Quixote の処理アルゴリズムの切り出しなどの必要作業を明らかにした。

3)今後の研究概要
オープンなシステムとしての micro-Quixote の (メモリ管理等の) 問題点の 明確化を行なうとともに、メタ機能の実装方式の検討と big-Quixote のアル ゴリズムの切り出しなどを行なう。その後、新しい言語仕様の作成、実装方式 とアルゴリズムの仕様の作成を行ない、処理系の試作に取り掛かる予定である。

4)今年度目標成果(イメージ)
上記研究概要の中で、今年度の目標は、micro-Quixote の問題点の明確化、メ タ機能の実装方式の検討、big-Quixote のアルゴリズムの切り出し、新しい言 語仕様の検討を予定している。



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