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研究の背景と目的

近年、ユーザレベルのコンピュータ利用環境が急速に「ビジュアル化」してい る。パーソナルコンピュータにおいては「Windows95」、ワークステーション においては「X Window」といったシステムが広く利用されるようになった。こ れに伴い、例えば並列論理型言語 KLIC のプログラミングについて考える際に も、「KLIC と GUI の結合」を考える必要が出てきている。

KLIC と GUI の結合であるが、ここでは X Windowシステム上で最近急速に普 及してきている Tcl/Tk を用いる。Tcl/Tk では、高度な機能を持った GUI 部 品を用いたプログラミングが手軽にできる。また、SICStus、BinProlog など の他の Prolog 処理系も、最新の版では Tcl/Tk をサポートしている。

一方、我々が研究の対象としている「ビジュアルプログラミング」とは、複雑 な事象を単純化・抽象化したシンボルで表わすなどして視覚化し、これらを直 接操作することによってプログラミングを行なうことであり、近年急速に注目 が集まっている。

本研究では、単にプログラムがグラフィクスを使うだけではなく、プログラミ ングやデバッグまでもビジュアルかつインタラクティブに行えるような「ビジュ アルプログラミング・システム」を提供することを最終的な目的とする。

この目的を達成するために、まず、KLIC の Tcl/Tk インターフェースである 「klitcl(クリティクル)」を開発する。これにより、KLIC のプ ログラマが、KLIC のプログラムに GUI を装備することが容易になる。

ビジュアルプログラミング・システムにおいては、従来のようなテキスト表示 でなく、抽象化された視覚的表現によりプログラミングを行い、それをアニメー ションさせることによって実行を表現する。これにより、テキストベースの言 語に比べてプログラムの動作がわかりやすくなることが期待できる。



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