並列推論マシンと応用プログラム


ここでは、並列推論マシンPIMと応用プログラムを紹介します。

知識情報処理の究極の姿は、人間が知的な生産活動をするとき、脇にいて助けてくれる賢い助手です。

実現するための技術は、「知識処理」と「並列処理」の二つあります。知識処理は強力な計算パワーを必要とし、並列処理がそれを支えます。

両者の研究を並行して進めるには、それらのインタフェースや共通の研究基盤が必要であり、その役割を担っているものが、ロジックプログラミングです。

並列推論システムは、並列推論マシンPIM(Parallel Inference Machine)、並列ロジックプログラミング言語である核言語KL1、並列オペレーティングシステムPIMOS、知識ベース管理システムKBMSで構成され、応用プログラムがその上で実行されます。

複数のハードウェアモデルの中から、二つのモデルを紹介します。

ひとつはPIM モデルpで、一つの筐体の中に32台のプロセッサが収められています。最大512台のプロセッサで構成されます。

PIMモデルpは階層構成を持つモデルです。下位層はクラスタと呼ばれ、8台のプロセッサを含みます。共有バスにより、密に結合されています。メモリは、共有メモリです。上位層は、複数のクラスタがネットワーク接続された構造を取ります。ネットワークは、ハイパーキューブ型です。

もうひとつは、PIMモデルmです。一つの筐体の中に32台の要素プロセッサが実装されています。最大は、256プロセッサ構成です。

PIMモデルmでは、各々独立のメモリを持つ要素プロセッサが、16 x 16の二次元格子状に接続されます。

このようなマシン上でプログラムを実行するイメージを、例で示しています。

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