知的処理の応用


[法的推論]

ここでは、過去の似たケースの判例を用いて、裁判での理由付けを助けることを目的とした、知識処理の実験システムを紹介します。持病を持った人が過労死したとき、労災として認められるかどうかを問題とします。

本システムがどのような推論を行うのか、実際の例に沿って見ることができます。
事件の事実関係は、ネットワークで表現され、コンピュータに入力されます。

過去の類似事件と同様の論理展開を用いることで、原告と被告のそれぞれの立場に有利な論理を作ることが可能になります。

実際にマルチPSIに推論させた結果を、見ることができます。


[囲碁]

ここでは、知識処理の新しい枠組みを探ることを目的とし、その題材として取り上げた囲碁を紹介します。人間の思考方法をシミュレーションすることにより、アマチュア中級レベルを目標に開発したものです。

実際の対局の様子を見ることができます。相手が打つと、それにより変化した盤面を認識し、次の手を決めて打ちます。また、自分が打った後も、盤面を見直しています。

囲碁システムは、どのようにして次の一手を決めているのでしょう。

このシステムでは、個々の石の点、つながった石の集団、ある程度近い距離にある石の集合を段階的に認識し、それらの石の集合の強さなどを計算します。

盤面上の特徴から思い起こされる定石、捕獲など、典型的な戦法を土台にして、それらの候補と認識により求められた石の集合の強さから評価値を付け、総合的に見てもっとも適した手を選びます。

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