囲碁の対局を行なう棋士システム。PSI上の逐次版とPIM上の並列版とがある。
コンピュータ囲碁は、チェスなどに代表されるコンピュータゲームプログラム で成功した探索主体の方法では強くなれない。そこで、人間プレイヤーの思考 方法のシミュレーションを通じて「碁世代」を開発した。局面認識の方法や、 次の着手を考える際に盤面の重要なところに絞り込んで考える点に特徴がある。 逐次版「碁世代」はアマチュア中級程度の強さを持ち、1992年の世界コンピュー タ囲碁選手権で4位となった。
並列版「碁世代」は、世界初の並列処理を取り入れた囲碁システムである。並
列版「碁世代」では、次の一着の決定は一定の時間内に収めながら、暇なプロ
セサに後で役に立ちそうな別な箇所を検討させる方式を考案・試作し、さらに
強いシステムを作れることを実証した。