中期までに表層の文にきわめて近い内部データから出発し、それを日本語の文 字列に変換する文生成ツールを試作した。しかし、実際にインタフェースとし てこのツールを使い易くするためには、聞き手の内部状態、信念を勘案し、発 話すべき内容を組み立てる処理が必要であることがわかった。そこで、発話の ためのプランニングを伴う文生成ツールの試作を行った。
このツールは、事実、ルール、判断などを含むシステムの信念に対し、立論ゴー ルを与えてプランニングを起動する。その結果、聞き手に伝えたい内容を、い わば説得術に相当する言語的・修辞的な戦略に沿って整理して組み上げ、さら に、自分の主張だけでなく、それを補強するための例示、予想される反駁、反 駁に対する反証なども表現する。本ツールは並列マシン上のプログラムとして 試作された。