平成10年度 委託研究ソフトウェアの 成果ソフトウェア

(17)KLIC第3版:KLICへの世代方式ガーベジコレクタの導入に関する研究

  
研究代表者: 近山 隆 教授
東京大学 工学系研究科電子情報工学専攻

KLIC/GGC


[特徴ある機能]

本システムは,並列論理型言語 KL1 の処理系 KLIC 3.002 版に
世代方式 Garbage Collection(GC) を実装したものである.

KLIC 処理系は,短寿命な制御用データ構造を,プログラム中から
明示的に利用する通常のデータと同じヒープ領域に割り付ける
設計となっている.これは,処理系の構造を単純にしている反面GCに
掛ける負担を大きくしている.

本システムでは,様々なデータ構造を割り付けるヒープ領域を,
比較的長時間保持されているデータを格納する領域と回収率の高い最近
割り付けたデータを格納する領域に分割し,GC処理の負担を大幅に軽減させた.
そして,KL1 プログラムの実行時間を数%〜20%程度改善した.

[必要な環境]

本システムは, ほぼすべての一般的な UNIX システム上で
変更せずに動作すると思われる.

なお,以下の環境では動作確認を行なった.
  ・Solaris 2.6    (SPARC 版)
  ・Solaris 2.6    (Intel 版)
  ・Solaris 2.5.1  (SPARC 版)
  ・Linux 2.0.31   (Intel 版)
  ・FreeBSD 2.2.8

[ソースプログラムの分量とファイル構成]

klic-3.002-GGC2.5/
  |- Configure     	Configuration スクリプト
  |- README        	KLIC 3.002 版の readme (英語版)
  |- README.j      	KLIC 3.002 版の readme (日本語版)
  |- README_GGC.j  	KLIC 3.002 GGC 2.5 版の readme (日本語版)
  |- README_GGC  	KLIC 3.002 GGC 2.5 版の readme (英語版)
  |- compiler
	|- *.*     	KL1 コンパイラ のソースプログラム.
  |- documents
	|- *.*    	KLIC のドキュメント.
  |- include
	|- klic
	    |- *.*	KLIC インクルードファイル.
  |- runtime
	|- *.*     	KLIC ランタイムのソースプログラム.
  |- test
	|- *.*	   	テストプログラム.

[FTP]


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