本年度は、klint第2版のソフトウェア操作性の向上を主な目的として、次の作業 を行ない、klint第2.1版とした。
従来のklintは、モード解析の結果をモードグラフのテキスト表現として出力し ていた。 データ型や参照数についても同様である。これは、大きなプログラムの 解析結果全体を理解するのには必ずしも適しておらず、 出力行数も多い。そこで、多くの言語に見られる型宣言のような形式で簡潔 に出力されるように改善した。 新たな形式の出力は、KL1プログラムからも容易に読み込むことができ、 解析結果を利用する各種ソフトウェアからの利用が容易になった。
klintは、プログラマによる宣言や複雑なオプション指定なしに、気軽に手許の KL1プログラムの解析ができることを第一目標にしてきた。しかし型や参照数の 解析機能を追加したのに伴い、解析情報を選択的に出力するための制御機能を 追加した。
なおklint第2.1版は、 制約生成系、 モード・参照数制約解析系、 型制約解析系 の三者からなっている。すべてKL1で記述してあり、行数は約2500行である。