平成9年度 委託研究ソフトウェアの中間報告

(20) klic と Java のメッセージインターフェースに関する研究

研究代表者: 田中 二郎 助教授
筑波大学 電子・情報工学系


研究テーマ、研究代表者:
(1)研究テーマ
klic と Java のメッセージインターフェースに関する研究

(2)研究代表者(氏名、所属、役職)
田中 二郎、筑波大学 電子・情報工学系 助教授

記述項目:
(1)研究進捗状況

klic と Java のメッセージインタフェースを提供する javakli の 作成を進めている。javakli の仕様検討や、設計を行ない、現在具 体的な実装を進めている。

(2)現在までの主な成果

javakli のシステムとして、klic、Java の双方向にメッセージを 送受し、klic プロセスや Java オブジェクトなどにデータを受け 渡すための機構が必要である。各言語ごとに作成するプログラム間 で、メッセージ通信のためのメソッド呼び出しや、データの受渡 しのための、内部プロトコルの決定を行なった。また、現在、それ にもとづいたプログラムの実装を進めており、Java と klic の双 方のプログラム間をソケットを用いた通進路を作成し、その上で Java と klic の間で各基本型のデータをやりとりするための、デー タ変換を行なうための機構を実装した。

(3)今後の研究概要

現在実装した、データ変換の機能を組み合わせて、klic から Java オブジェクトのメソッドを呼び出すための機構や、その逆の、Java プログラムから、klic の述語を呼び出す機能の実装を進める。ま た、現在 Java の GUI 機能を klic から簡単に利用できるように するライブラリ部品の検討を行なっており、これらの実装も随時行 なっていく予定である。

(4)今年度目標成果ソフトウェアイメージ

javakli によって、klic と java のアプリケーション間のメッセー ジ通信が簡単に行なえるようになる。また、javakli は、相互通信 を提供するため、Java AWT を用いたインタラクティブな klic ア プリケーションの作成が容易に行なえるようになる。さらに、klic の I/O として、簡単に Java を利用するための、GUI ライブラリー も合わせて提供する予定である。これにより、klic へのデータ入 力を、簡単に行なう事ができ、複雑なデータ出力を、Java のグラ フィックス機能を用いて分りやすく示す事が出来るようになる。


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