(2) 学習機構内蔵型プログラミングシステムの開発
研究代表者:
| 佐藤 泰介 教授
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東京工業大学大学院 情報理工学研究科
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研究テーマ、研究代表者:
- (1)研究テーマ
- 学習機構内蔵型プログラミングシステムの開発
- (2)研究代表者(氏名、所属、役職)
- 佐藤 泰介、東京工業大学大学院 情報理工学研究科、教授
記述項目:
- (1)研究進捗状況
- PRISM は学習系を備えたこれまでにないプログラミングシステムであり,
その処理系は翻訳系,学習系,実行系により形成される.学習系ではユ
ーザプログラム中の組み込みの確率的述語 msw/3 で指定された確率パ
ラメータを教師データにより最尤推定法を用いて訓練し,実行系では学
習された確率パラメータによりサンプリング実行,特定のアトムの確率
計算などが行なわれる.
- 各々について Prologを使った第一段階の実装が本プロジュクト1年目
に終了しており、実際にベイズネット、 隠れマルコフモデルなど既存の
記号的確率モデルの記述実験により、PRISM プログラムの記述力と学習
能力が確かめられている。現在第一段階の実装を見直し、処理系の強化
を行なっている所である。
- (2)現在までの主な成果
- (a) データの格納法を見直し、 trie 構造を採用することにより例え
ば1万個似たような answer substitutions を能率良くメモリ
に格納出来るようになり、 その結果、現在第一段階の実装では
メモリ溢れで実行できなかった、Kariera 部族に置ける cross-
cousin merrige 社会構造を取り入れた血液型遺伝のメカニズム
の記述実験が可能になった。
- (b) Cで実装した学習をルーチンの改良を行ない、学習速度を早めた。
正確には計っていないが各種記述実験を通じ2〜3倍の速度向上
の印象がある。
- (c) 2値の確率的スイッチを表す組み込み述語 bsw/3 に代わり、多値
(数は任意)の確率的スイッチ組み込み述語 msw/3 を実装した。
これにより、記述が簡単になった。
- (3)今後の研究概要
- (a) GUI を考慮したユーザのインタフェースの設計・実装を行なう。
- (b) 英文マニュアルの完備など、システムの完成度を高める。
- (4)今年度目標成果ソフトウェアイメージ
- PRISM 処理系を簡単なPRISMプログラミングマニュアル(英文) と
ともに完成させ、配布 可能な形にする。ユーザはGUIを通じ、マニ
ュアル見ながら学習/実行の相互作用を考慮が必要なPRISM プログ
ラミングの技法を学ぶことができる。
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