平成9年度 委託研究ソフトウェアの 成果ソフトウェア

(18) 移動ロボットの並列協調制御ソフトウエアの研究開発

研究代表者: 溝口 文雄 教授
東京理科大学理工学部経営工学科
東京理科大学情報メディアセンター


移動ロボットの並列協調制御ソフトウエアの研究開発


by

溝口 文雄 教授



ソフトウエアの機能

本ソフトウエアは,ロボットやセンサー系をネットワークを通じて協調的に制 御するためのプログラミング言語・記述形式である.

簡易エージェント言語R2はこのようなロボット・センサー系(以下,ロボティッ クエージェント)を制御するための記述言語である.R2は並列論理型言語KL1 を親言語としており,KL1処理系KLICを利用して実現されている.論理プログ ラミングの宣言性の性質を引き継ぐことで,R2は実行可能な仕様言語になって いる.

エージェント記述形式D2はロボティックエージェントの協調作業を,ある一定 のパターンで記述するための形式をいう.これは協調型プログラムの設計指針 を与える.

エージェント言語R2はKL1のシンタックスを拡張した.具体的には,エージェ ント間通信をストリームで行なう際の通信チャネルを省略することが可能になっ ている.これにより,エージェントの振舞いを簡潔に記述することができる. さらに,記述形式D2に従うことにより,複合的なロボティックエージェント (複数のロボティックエージェントからなるもの)も容易に構成できる.KL1 のもとでR2とD2を利用することによって,ロボット協調作業のどの部分を並列 化し,同期・非同期(例えば,マニピュレータ間の受渡し作業時の同期・非同 期など)をどう実現するかということを意識することなく,制御プログラムを 記述できることになる.なお,R2で記述されたプログラムはKL1プログラムに 完全に変換することができる.

必要な環境

ロボット言語R2-D2
マシン : UNIXマシン
環境 : UNIX
KLICが動作する環境

移動ロボット用シミュレータ
マシン : UNIXマシン
環境 : UNIX
OS : Solaris
Javaが動作する環境

ファイル構成

SOURCE    KL1ソースプログラム
     +------ compile.kl1   R2-D2コンパイラ
     +------ util.kl1      ユーティリティ

Simulator 移動ロボット用シミュレータプログラム
     +------ JavaApplet    シミュレータシステム
     +------ Server        制御用サーバシステム

Sample    サンプルプログラム
     +------ Arm    腕型ロボット用サンプルプログラム
               +----  ArmSimulator 腕型ロボット用シミュレータ
     +------ Mobile 移動ロボット用サンプルプログラム

Doc        ユーザマニュアル

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