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本研究においては,MGTPの探索方式の拡張により停止性を向上し,
およびコストが付加された節形式を用いた探索問題の記述と
最適化問題への適用を可能にした拡張MGTPを開発した.
以下に,開発したMGTP処理系についてまとめる.
- DFID探索
MGTPの停止性の向上を実現するために探索戦略を,
深さ優先探索からDFID探索へと変更した.
これにより,既存のMGTPではモデルを得ることができなかった
問題のモデルを得ることができるようになった.
- 最適化問題への拡張
入力プログラムをコストを含むように拡張した.
これにより,これまで表現できなかった,
選言肢にコストを含むような問題を表現できるようになった.
また,MGTPをコストを含む問題に対して,最適解を得られるように拡張した.
これにより,コスト付の問題を扱えるようになった.
- 最適化問題の効率化
定理証明の分野で効率化の手法として用いられているNHM法を拡張することで,
ゴールに関連する節のみに推論を絞ることができた.これにより,
ゴールに到達しない枝が多く存在するようなグラフの問題に対して効率化を図る
ことができた.
これより,ノンホーン節におけるより高度なプログラミング技法を実現し,
推論エンジンとしてのMGTPの適用範囲の拡大を行うことができた.
関連外部発表論文リスト
1はALP処理系関連,2, 3はMGTPおよびNHM関連,4は定理証明関連の発表.
- 井上克已,山本友和,鍋島英知.
アクション言語のためのボトムアップ処理系.
人工知能学会全国大会(第11回)論文集,S1-04, pages 28--31, 1997.
- Ryuzo Hasegawa, Katsumi Inoue, Yoshihiko Ohta, and Miyuki Koshimura.
Non-Horn Magic Sets to Incorporate Top-down Inference into
Bottom-up Theorem Proving.
In: W. McCune (ed.), Automated Deduction: Proceedings of
the Fourteenth International Conference (CADE-14),
Lecture Notes in Artificial Intelligence, volume 1249,
pages 176--190, Springer, 1997.
- 太田好彦,井上克已,長谷川隆三.
ノンホーン・マジックセット法と関連性テストとの等価性.
情報処理学会論文誌,38(10):1894--1904, 1997.
- 山本英子,井上克已.
モデル消去法に基づくSOL導出の実現.
情報処理学会論文誌,38(11):2112--2121, 1997.
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