我々はこれまでに、帰納論理プログラミングシステムProgolを対象に、生成さ れるノードの数の抑制、各ノードでの被覆計算の効率化のための手法を導入し てきた。具体的には、システムが最終的に生成する仮説の引数間の入出力の関 連性を調べ、それらが連鎖として閉じていることをヒューリスティック探索の 手がかりとして優先探索を行ない、これによって無駄な探索の発生を抑制する。 さらに、MGTPを利用したボトムアップ計算に基づく被覆計算を用い、直接の 先祖で計算された事例の被覆集合をメモしておき、それによりそれ以下のノー ドでの被覆計算の対象事例数を減少させるなどである。 今回の研究では、これらのアルゴリズムのさらなる改良を行なった。