昨年度から開発を進めている KLIEG 環境を改良し、ビジュアルなパターンの 機構を設計および実装する。 そのために、まず、並列プログラミングのさまざまな局面でどのようなパター ンが存在するか検討し、その定義および利用が容易なユーザインタフェースを 設計する。
本年度は、以下の1および2のパターンに関する研究に焦点を絞って研究を行った。 3については予備的な検討を行った段階であり、来年度末までに完了させる予 定である。
最近、デザインパターンという考え方が注目を集めている。 このデザインパターンの考え方のエッセンスをビジュアルな並列プログラミン グ環境に取り入れる。
プログラム自体が図形情報を含むビジュアルプログラミング言語では、ユーザ から比較的多くの図形情報が与えられている。 この情報とパターンが持つ意味的情報を活用することにより、並列実行の自動 可視化を行う。
実行時に起動されるプロセスを、並列コンピュータのプロセッサに割り当てる 方式の選択は、並列処理の効率化のために非常に重要である。 プロセス割り当てのパターンを用意することにより、KLIC で `` @ node'' 形式の表記法を用いるより、容易に負荷分散の指定ができるように する。