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参考文献

1
Jun Miyazaki, and Haruo Yokota: "Software Cache Techniques for Memory Nodes in Distributed Memory Parallel Production Systems", IEICE Transactions on Infromation and Systems, Vol. E-79-D, No. 8, PP.1046-1054, 1996.8
2
Jun Miyazaki, and Haruo Yokota: "An Optimization Technique of Discrimination Networks in Active Database Systems for Massively Parallel Processing", in Proc. of Intn'l. Sympo. on Cooperative Database Systems for Advanced Applications, pp.414-417, 1996.12
3
杉野栄二,横田治夫,「並列論理型言語におけるフォールト トレラントソフトウェアの構成」,並列処理シンポジウム JSPP'96 論文集, 情報処理学会,1996.6
4
杉野 栄二、横田 治夫,「疎結合並列システム向け耐故障化 並列プログラム自動変換の実行オーバーヘッド」,投稿中

ソフトウェアとしての成果

現時点では、並列アクティブデータベースシステム Parade と耐故障並列ソフ トウェア変換プログラムは独立なソフトウェアとなっている。将来的には統合 していきたいと考えている。

Parade に関しては、昨年度の成果であるクライアント・サーバ型の並列関係 データベース処理のコアの部分に、アクティブルール処理を付加したものを試 作した。また、クライアント側に、リレーショナルオブジェクトデータベース 的なインタフェースと、GUI をベースとしたインタフェースについても試作を 行なった。

耐故障並列ソフトウェア用の変換プログラムは、KLIC のマクロを含むプログ ラムをプレーンな KLIC プログラムに変換するプリプロセス部分と、基本的な KLIC のプログラムに対し故障検出機能と、故障発生時には切替を行なう機能 を付加する変換部分を実現した。

残された課題

研究中に顕在化した大きな問題点は、分散版 KLIC で大きなデータを扱おうと すると動作が不安定になる点と、そもそもデータを KLIC の内部コードとして 扱ってしまうと単体のデータベースの処理がかなり遅くなってしまう点である。 このため、現状では、弁別ネットワークの並列化の部分は KLIC でなく、C で 実現している。まず分散版 KLIC が安定することを望むのと、高速化のために ジェネリックオブジェクトの利用を前提に、内部コードに変換しないデータの 扱いを検討する必要がある。

完全なデータベース管理システム自体は、非常に多くの機能を含む必要があり、 実現できている部分はまだその一部でしかない。アクティブルールの扱い、耐 故障性に焦点を絞りながら、少しずつ実現していく必要がある。

自己評価

並列アクティブデータベースのルール処理の並列化に関しては、研究分野とし ても立ち上げ期にあたり、本研究は先駆的であると位置付けられると同時に、 並列マシンを使った実験によって、提案した手法の効果を十分に実証できたと 判断している。また、ソフトウェアによる並列システムの耐故障化についても、 これから益々重要になるであろう研究分野であり、オーバヘッドに関して実際 のデータを示すことができた本研究は十分に牽引的であると自負している。



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