本ロボット言語は、環境監視モジュール、実行制御モジュール、実行計画モジュールが存在し、 PVMを用いることにより、それぞれのモジュールまた、それぞれのロボットは、UNIX上で並列実行可能となる。
それぞれのモジュールのプログラム行数は以下のとおりである。
本ロボット言語では、簡単な記述により、それぞれのモジュールを呼び出すことが可能である。
またこの実行制御モジュールは、次のような機能を持っている。
このモジュールによりユーザは他のロボットと交渉が必要な時にも次のように指定 することにより容易に、ロボット間の交渉が可能である。
ここで、Rは交渉相手となるロボット(r1,r2, … ,all)、 Reqは、要請(質問)する内容を表す。 また交渉相手のロボットには、この実行計画モジュールにより、交渉要求を出したロボット、要請(質問)された内容を知らされる。
以上のモジュールに、ユーザが作成したプログラムを付け加えることで、 容易にマルチエージェントロボットシステムが構築可能である。
pick-and-place問題を対象にしたロボットシステムにHANDEY(,1992)がある。
このHANDEYは、視覚センサを有し、物体把握、障害物回避を中心にマルチロボットにも対応したシステムである。
HANDEYにおける視覚センサは、物体形状を見るためのものであり、
物体が移動する等の動的環境の変化は扱えないのに対し、
本研究で構築したシステムは、動的環境の変化に対応できる。
また、HANDEYの構成要素の1つに''multi-arm coorinator''があり、ここで
マルチロボットのパスを調整するのに対し、本システムでは、お互いの交渉により
ロボット自身がパスを決定する。