(機能) ALP の信念集合をボトムアップに計算する.この信念集合は ALP に 記述されたデフォルト式や仮説生成を含む,もっとも好ましい可能 世界に対応したモデルである.また ALP に対する質問応答が可能で あり,与えられた質問に対して条件となる仮説を付けて解を返す. (役割) ALP を NAF の計算方法となる「井上・越村・長谷川方式」,アブダ クションの計算方法となる Skip 方式,ならびにそれらの結合方式に 従って,一階述語論理式に変換し,この変換式を MGTP への入力とし モデル構築を行う.ある観測式の説明を求めるアブダクション機能も 同様にして MGTP 上の処理に変換し,その結果を逆変換することで, ユーザに説明を提示する. (特徴) ALP は失敗による否定 (NAF) と仮説を同時に記述できる論理プログラム の拡張クラスであり,論理プログラミング分野においては,その知識 表現言語としての機能の高さにより,現在非常に期待されている.また 最も広いクラスにおいては,論理否定や選言も記述可能である.本ソフ トウェアは,このようにアブダクションと非単調推論(デフォルト推論) を同時に行える言語の処理系である.これまでに ALP の部分的なクラス においては,トップダウン処理系が提案されているが非効率であった. 本ソフトウェアはボトムアップ方式であるため,選言を含むすべての 有限なクラスに適用可能であり,また MGTP の高速性を利用して,効率 的な ALP 処理系が実現されている.
(利用形態) ALP のシンタックスでプログラムを書くことで,問合せ評価や 信念モデル集合の計算が可能である.ALP のシンタックスは Prolog に 準拠した形態になる.Prolog との違いはホーン節に限らず,ノンホーン 節やヘッドにおける選言形,統合的制約,仮説アトムの宣言などの拡張 節が記述可能なことである.問合せ式の書き方は Prolog に準ずるが, 答の形式は仮説集合付きで返される.またいくつかのユーティリティ 述語により,モデル集合の計算などの付加機能をサポートする.これら は Prolog のインタープリタおよびコンパイラで実行される. (ポイント) アブダクションや非単調推論を行わせるために,ALP を書いてその 意図したモデルを確認するのに適している.単純なシンタックスである ことから ALP を使ってAIプログラムのプロトタイピングを行うのに 非常に適している.AIや論理プログラミングの研究者のための研究用, 大学・大学院の学生のためのアブダクションや非単調推論の教育用, さらに一般に知的システム構築用ツールとして広く使うことができる.
Prolog (SICStus Prolog v.2.1#9 で開発したが,他の Prolog でも動くように SICStus に特有のユーティリティプログラムは使用していない.ただし 動作は SICStus 以外では未確認)
ソースプログラムのみ 150 KB 簡単な例題 8 KB 評価用例題 536 KB 説明書・マニュアル 854 KB その他のドキュメント 20 KB 合計 1568 KB
README 本ソフトウェアのディレクトリ構成 README.English 本ソフトウェア使用上の注意(英語版) advertise.txt 本ソフトウェアの宣伝紹介資料 copyright.txt 本ソフトウェアの著作権者氏名 function.txt 本ソフトウェアの機能概要 image.txt 本ソフトウェアの利用想定者のイメージ manual (dir) 本ソフトウェアへの添付資料が入ったディレクトリ (例題説明,利用解説書,ユーザマニュアルを含む) publication.txt 本研究開発に関わる発表先一覧(発表予定も含む) source (dir) 本ソフトウェアの本体が入ったディレクトリ (簡単な例題と評価用問題のサブディレクトリを含む)