背景 LSI配線とは、LSIチップ上に焼き付ける回路の端子位置が決定された後、端 子間の配線経路を決める作業である。大規模なLSIほど、その配線設計には多大 の計算時間を要し、高速で、配線制約に柔軟に対処できる配線プログラムが望ま れている。 LSI配線では・並列推論マシンPIMを汎用の分散メモリ型MIMD計算機とし て位置付け、その方式に適した並列オブジェクトモデルに基づく配線プログラム を開発し、その有効性を検証した。 システム仕様 本配線プログラムでは、2層配線を対象とする。すなわち、端子間の配線を行 うのにチップ上に直交格子を仮定し、縦方向の配線、横方向の配線とで層を使い 分けて配線経路を決定する。 また、第一層と第二層とを接続するときには、スルーホールを用いるため、ス ルーホールに関する制約を守りながら、配線を行う。
![]() 2層配線の例 |