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試験データと実行結果

以下の 8種類の試験データを用いた。

単語数単語長値の範囲並び順
[A]40 7 ~ 19280 ~ 2250 値が大→小
[B]200 2 ~ 20103 ~ 330000 ランダム
[C]200 3 ~ 20858 ~ 2512 値が大→小
[D]200 3 ~ 20858 ~ 2512 値が小→大
[A'][B']
[C'][D']
[A][B][C][D] の単語を頭の 4文字に限ったもの

[D] は、[C] の並び順を逆にしたものである。

これらは以下のそれぞれを満たしたつもりである。

実行は、プロセッサ台数 1, 2, 4, 8, 16 について行なった。

実行結果であるが、8作品のうちの 5つは、すべての試験データに対して解が求まった。 残りの 3つは、解がひとつも求まらないうちに

のいずれかが起こり実行が終了してしまった。 そこで [A] の単語数を 10個に減らした小さいデータを作り これに対しての実行を試みたところ 3つとも解が求まった。

この時点で「すべてに対して解の求まった 5つ」は優秀賞以上、 残りの 3つは佳作以下とすることがほぼ決まった。

最優秀賞/優秀賞

すべての試験データに対して解の求まった 5作品は優秀賞以上が妥当であると 思われた。そして、ひとつ ([A']) を除くすべてに対して最もよい成績を あげていた作品を最優秀賞とした。

この作品は、 「実行初期は見事な *逆* 台数効果 (プロセッサ台数が増えると遅くなる) が出ているが、 時間が経つに従い台数の多いものが少ないものを追い抜いて行き、 最後は (最多の) 16台が勝つ」という傾向があった。 ([A'] だけはデータ規模が小さいため追い抜く前に最良解が求まってしまうらしく 2台での実行が最も速かった。) これは、初期のうちは並列によるオーバヘッドが並列効果を上回ったためと思われる。

残りの 4作品はすべて優秀賞とした。 これは、 「サイズの小さくないデータに対してもきちんと動いた」ことへの評価でもあるし、 「それぞれの作品にはそれぞれの良い点があり 優秀賞/佳作の線を引くことはできないと判断した」からでもある。 それぞれの良い点とは、例えば

である。

佳作/圏外

サイズの小さいデータでのみ動いた 3つは佳作が妥当だと思われたが、 ひとつは圏外とした。 これは、この作品が、同一作者による 2作品のひとつで、かつ、 もう一方は優秀賞を受賞したためである。